何者にもなれない

ぼくは憧れとかが強いほうだ
だから自分が何者にもなれなかったときに
墜ちる
でもふと前を見ると
そこには遠い昔
まだ僕が歩きかねていた頃の
両親がいて
こっちまでおいでと
穏やかにぼくを呼ぶ
僕は何者にもなれない
でもそれは
当然のことなんだと思い知らされる
僕は僕であり
他の誰かになるなんてのは
全くもって不可能だから