キミの記憶を辿るよ

人はオーラなどと呼ぶ


印象を色に例えたりする


キミを色に例えるなら


間違いなく


鮮やかなオレンジ色だった


孤独を抱え切れなかった僕らは


その孤独を埋めるためにひとつになったんだ


僕らはお互いを理解しあった


ただ真っ直ぐに愛し合った


キミと二人で行った花火や


川で遊んだことを


僕はまだ忘れてはいないよ


僕らは過ちを犯した


無謀な火遊びに二人で反省したね


キミが傍にいるだけで


僕の心は温かかった


他にほしいものなんて


僕にはなかったんだ




こうしてキミの記憶を辿る


人生で一番幸せだった時間に


涙がこぼれそうになる


一番壊したくなかったものを


自分で壊した僕の心の弱さを


キミは知ることすらなく


ただ自分を責めたんだろう


どうかもう自分を責めないで


どうか僕を思い出さないで


あの海で吹きぬけた風とともに


僕を遠い過去へと


忘れ去ってください