止めて

空しい時間を経た


大切なものが指のすき間から零れおちて


気づけば僕はもう変わっていた


君と笑い転げた頃がなんとも懐かしくて


手を伸ばしても届かなくて


喜びの意味を忘れる


君にあつかまし


一つ頼みが言えるなら


僕を止めて


方位磁石をなくした僕を


まだ左胸で鳴り響くこの鐘の音を


君のその温かい手で


止めて